学校以外での学習方法は調べるとたくさんあるんですよね。私自身 迷いながら選んできました。
そこで、実際に子どもたちに教えてきた立場の方の意見も参考に聞きたいと思いました。
この記事は、学校の先生・塾講師の経験のあるライターさんに執筆していただきました。
お子さんが不登校になってしまうと、不安に思うのが「学習面」だと思います。
学校に行っている時は、1日中授業を受けていることになります。
でも、学校に行けずに授業が受けられなければ勉強が心配になりますよね。
そこで、今回は元塾講師をやっていた目線から おすすめの学習機関について書いていきたいと思います。
実体験も書きつつ、丁寧に解説していこうと思いますので安心してくださいね。
目次
勉強(学習)は後からでも取り戻せる!
親にとっては、「なんとか子どもに勉強をさせなければ!」という気持ちが強いのではないでしょうか。
でも、勉強って意外と後からでも取り戻せるものだったりします。
たとえば、受験生の中には、入学試験ギリギリまで部活に打ち込んで勉強していない人もいます。
しかし、部活を引退後、驚くほどの集中力で学力を伸ばし合格する人がいます。
逆に、親に勉強をするように強制されて 一生懸命勉強したのに学力があまり伸びない子もいます。
結局のところ、学習がしっかりと身につくかどうかは「本人のやる気」がすごく重要だったりします。
どれだけ長時間勉強をしても、本人にやる気がなければ あまり身につかないのです。
反対に、やる気があるなら 不登校などで勉強が遅れたとしても後から取り戻せたりするものです。
私の知り合いには、不登校で学校の授業は受けられなかったけれど、そこそこレベルの高い大学に合格した人が実際にいます。
また、小学校時代は不登校だったけれど中学で勉強を頑張った結果、県内の名門校に合格したという話を聞いたこともあります。
こういった話を聞くと、やはり「本人のやる気」というのがいかに大切かというのを改めて感じます。
親としては、どうしても焦ってしまうと思います。
その気持ちもよく分かりますが、まずはゆっくりとお子さんのペースに合わせつつやっていくのが大切だといえるでしょう。
塾・家庭教師・通信教育の選び方
不登校になってしまい、学校に行けないとなると 他の学習方法で補うことになるでしょう。
選択肢は以下のようなものがあります。
- 塾(個人指導・集団)
- 家庭教師(自宅・オンライン)
- 通信教育(タブレット・紙教材)
最近は、すららのように学校の出席扱いになるオンライン教材もあります。
ずいぶんと選択肢が増えてきました。
ここで、ポイントとなるのが どれを選ぶかということです。
教員時代にすごく実感したことですが、不登校の理由はさまざまです。
友達関係がイヤで不登校になる子もいれば、先生との関係がイヤで不登校になる子もいます。
さらに深刻だと、人と話すこと自体が苦しくなっている場合もあります。
こういった子どもの様子を見つつ、選んでいくことが大切になってくるでしょう。
精神的に不安定な子どもは、勉強に身が入らなくなってしまうことが多いです。
しかし、子どもに合った学習方法を選ぶことで一気に勉強にやる気を持ってもらえることもあります。
では、実際にどんな風に選んでいくとよいのか。経験から書いていきたいと思います。
塾に向いている子ども
不登校になった子どもの中でも、「友達と仲が良い」子は塾に通ってみるといいでしょう。
学校生活は嫌だけれど、友達と会うのが楽しい場合は塾に行く価値があります。
集団の塾の場合は、勉強の時間以外にも、休憩時間や授業後に友達同士で話をすることが多くあります。
そういった時間に友達と仲良くなることで、学校にも行きやすくなることが考えられます。
また先生に関して言えば、塾の先生と学校の先生はタイプが違うことも多いです。
私は両方で働いたことがあるのですが、塾の先生の方が子どもに寄り添ってくれやすいです。
学校の先生は、割とドライな性格の人が多いんですよね。
学校の先生との関係がうまくいかず、不登校になったのなら大人に対して警戒心を持っていることも考えられます。
そういった気持ちを解いていくためにも、いろんな塾の先生と交流をもつのは良いことだといえます。
また、集団が苦手の子には個人指導塾という選択肢もあります。
一対一であれば通える子もいます。
費用は少し高くなりますが、直接、丁寧に指導してもらえます。
わからないことも聞きやすく、褒めてもらえることで自己肯定感も高くなります。
家庭教師に向いている子ども
人と打ち解けるのに時間がかかる子は、家庭教師に向いているといえるでしょう。
特に学校生活では、先生や友達などたくさんの人と接する必要がでてきます。
たとえば、授業でグループ活動などがあると、あまり親しくない人とも一緒に活動をしなければいけないですよね。そういうのが辛い人もいます。
家庭教師であれば、いつも同じ人が来ます。ゆっくりと関係を築くことができるでしょう。
ある程度親しくなってくれば、学校生活の相談に乗ってもらえるようになるかもしれません。
また、家庭教師のメリットは親が学習の様子を見られることです。
学習している部屋に差し入れをもっていくなどして、勉強の様子を見ることができます。
勉強が終わった後に家庭教師と話をすることもできます。
学習面だけではなく、進路なども相談にのってくれる場合もあります。
塾であると、どうしても親が介入しづらい雰囲気があるでしょう。
ですが、家庭教師は親がフォローに入りやすいという良さがあります。
通信教育に向いている子ども
通信教育のよさは何といっても自宅で自分のペースで進められることです。
不登校の子の中には、毎朝同じ時間に起きて学校へ行くことが難しい子がいます。
通信教育であれば、自分のやりたい時に学習を進めることができます。
うまくいけば、子どもが意欲的に勉強をしてくれるようになるかもしれません。
もちろん、最終的には規則正しい学習習慣をつけて学校に行くことが理想です。
ですが、勉強自体にやる気がなくなってしまった子にとっては、最初に通信教育で自分のペースに合った学習をするのも良いことでしょう。
また、通信教育というと周囲との関わりが少ないと感じている方もいるのではないでしょうか。
しかし、最近の通信教育ではタブレットを使ってインターネット上で対戦をしたり、スタンプで応援できる教材もあります。
同じような学年、立場の子と チャットしながら学べるのは刺激になります。
現実で友達と話すのが嫌になってしまった子も、まずはネット上のつながりから始めてみると少し楽に感じるかもしれません。
まとめ|学校以外での学習方法について
いかがだったでしょうか。
塾・家庭教師・通信教育など学校以外で勉強できる場所はたくさんありますね。
通信教材も豊富で、それぞれ特色があります。
お子さんに合った方法を選ぶことで、前より勉強時間が大幅に増えたという声も聞きます。
まずは、お子さんと相談しつつ出来そうなものを選んでいけるといいでしょう。
勉強がわかるということは自信にもつながります。
お子さんのペースを見守りつつサポートしていきましょう。
親にとっては不安や焦りもあると思いますが、味方はたくさんいます。
まずは、できることから1つずつ始めていけるようにしていきたいですね。